2013年4月17日水曜日

ICUに最適な栄養剤は?


現在Sみた先生が、S総合病院ICUの急性期栄養療法プロトコールを考案中!
世の中でも、可能な限り、ICU入室24-48時間以内の早期経腸栄養開始が推奨されています。
 
Sみた先生の考案に基づき、当院採用栄養剤で、どれが一番早く目標に達するか、シミュレーションしてみました。
 

【設定】

体重50kgの患者さん。
ICU入室1週間以内に、
目標の60%は達成したい。

目標総カロリー量: 25kcal/kg/日とすると、1250kcal。
→このうち60%は750kcal。
 
目標蛋白量: 1.5g/kg/日とすると、75g。
→このうち60%は45g。
 
経腸栄養は、20ml/hrから開始し、
1日に10ml/hrずつ増量するものとして計算すると・・・

黄色が60%青は100%の達成度です。
 
ICU栄養プロトコール ダービー
結果は・・・
ペプタメンAFがぶっちぎり1位でした!!
(なにしろ初日から60%に達してますからね・・・。)
 
インスローもなかなかイケてます。
エンシュアに至っては、カロリー・水分は入るのですが、
待てど暮らせど蛋白が追いつきません。
 
というわけで、ICUで、
「総カロリー、蛋白を充足させよう!」
というスローガンのもとでは、
ペプタメンAF、インスロー一押しです。
(食品でもありますし・・・)
 
60%到達以降は、ペプタメンAFを躍起になって増やさなくてもよいかもしれませんね。
食事代で収まる範囲を考えると、
1日3袋(900kcal/600ml)までとし、
ICU退室後に、おいおい、
NPC/Nが通常(150前後)の栄養剤に切り替えていくのがリーズナブルかもしれません。